「国内で最も歴史のあるストラクチャーハートチーム」
「全国屈指の症例数」
「2名のプロクターを擁しています」
「経カテーテル的大動脈弁留置術の指導施設に認定」(全国に9施設  2020年6月現在)

概要

TAVI(タビ)とは

重症の大動脈弁狭窄症に対して、胸を開かずに細い管(カテーテル)を用いて人工弁を留置する治療法です。体に負担の少ないのが特徴で、これまで高齢や併存疾患などの理由で、開胸手術を断念していた患者さんにも行うことができます。

大動脈弁狭窄症とは

心臓は全身に血液を送るポンプの役割を果たしています。大動脈弁は左心室の出口にある弁で、送り出した血液が心臓に逆流しないように働いています。大動脈弁狭窄症は、この大動脈弁が狭くなり、十分な量の血液を心臓から全身に送り出すことが困難になる病気です。

正常な弁

狭窄した弁

大動脈弁狭窄症とは

心臓は全身に血液を送るポンプの役割を果たしています。大動脈弁は左心室の出口にある弁で、送り出した血液が心臓に逆流しないように働いています。大動脈弁狭窄症は、この大動脈弁が狭くなり、十分な量の血液を心臓から全身に送り出すことが困難になる病気です。

症状と原因

重症になると胸痛や失神、安静時でも息切れがするなどの症状が現れ、突然死に至る場合もあります。原因はさまざまですが、加齢や石灰化により弁が硬くなることが主な成因といわれています。特に高齢者に起こりやすく、近年増加しています。薬による内科的な治療では根治しないため、重症になると外科的な治療が必要になります。

対象

TAVIによる治療

今までの大動脈弁狭窄症に対するスタンダードな治療法は、長い歴史と治療実績のある、開胸・心停止をして行う大動脈弁置換術でした。しかし、高齢であることや心臓以外の併存疾患などの理由により、手術に耐えられないと判断された患者さんは、薬で症状の進行を抑える治療しかありませんでした。2013年にTAVIが登場したことにより、胸を開いたり、心臓を止めずに、人工弁を留置することが可能となりました。当初は外科的な大動脈弁置換術のリスクが高い方に適応しておりましたが、人工弁の改良や技術の向上により外科的手術のリスクが低い方にも適応が拡大しつつあります。

TAVIの実際

手術は全身麻酔により行われます。カテーテルを血管内に挿入して、大動脈弁に人工弁を留置します。心臓にアプローチする血管は複数あり、経大腿アプローチ、経心尖アプローチ、直接大動脈アプローチ、経鎖骨下動脈アプローチに分けられます。血管の状態によりアプローチする場所は異なりますが、当院では最も負担の少ないとされる大腿動脈プローチを積極的に選択しています。

岩手医大のTAVIの特徴

2名のプロクターを擁しています

岩手医大には全国では数少ないプロクター(指導医)が2名おり、新たにTAVIを導入する施設の医師に対して技術指導を行なっています。当院ではこの2名の指導のもと、質の高い治療を提供しています。

プロクター2名

SAPIENシリーズ:森野

CoreValveシリーズ:房崎

国内実績

全国屈指の症例数

TAVIは日本で2013年10月から保険適応になり、当院では2013年12月から治療を開始しています。岩手医大は埼玉以北で最も早く施設認定を受けました。2020年6月までに500人以上の患者さんに治療を行い、治療件数は年を追うごとに増えています。2018年に当院で行なったTAVIの件数は全国で5番目に多く、30日死亡率は0.7%と高い水準の治療成績を残しています。

国内で最も歴史のある機能的ハートチーム

TAVIは循環器内科、心臓血管外科、放射線科、麻酔科、看護師、臨床工学士、その他コメディカルからなる「ハートチーム」により行われます。岩手医大のハートチームの歴史は古く、20年も前から全科によるカンファランスを毎朝行なっています。カンファランスでは、患者さんの経過や治療方針が主治医よりプレゼンテーションされ、入念な討論を経て治療方針が決定されます。その土壌をもとにTAVIチームは結成され、それぞれの患者さんに最善の治療が提供できるように努めています。

手術時間:65分(中央値)
術後在院日数:8日(中央値)、最短3日
30日死亡(2018-2019年):0.7%

当院実績

学会により認定された指導施設

TAVIは経カテーテル的大動脈弁置換術関連学会協議会により認定を受けた施設で実施が可能です。岩手医大では施設認定はもちろんのこと、一定数の治療経験があり、指導医が在籍している施設に与えられる「指導施設」の認定を受けています。(2020年6月現在 全国に9施設のみ)さらに、以前に大動脈弁置換術を行なった患者さんの生体弁機能不全に対するカテーテルによる人工弁の留置 「バルブ・イン・バルブ」を行う施設としても認定されています。外科的な人工弁(生体弁)が経年劣化し、狭窄や逆流が起きた場合、これまでは再開胸手術でしか治療ができませんでした。一般的に再開胸手術は癒着などの点から難しいとされています。岩手医大は、このような生体弁機能不全の患者さんに低侵襲治療のTAVIを適応することのできる施設に認定されています。

岩手県・青森県・秋田県の関連施設で術前検査が可能

岩手医大には岩手県・青森県・秋田県の各県に複数の関連病院があります。TAVIの術前の主な検査として心臓超音波検査、心臓カテーテル検査、胸部から骨盤までの造影CT、頭部MRIなどがありますが、これらの検査は関連病院でも行うことができます。遠方の患者さんでも、近くの病院で術前検査を済ませ、当院では特殊な検査とTAVIのみを受けていただくことが可能です。